ドンブラ(カザフスタン)

■ドンブラは、

ドンブラは中央アジアの様々な地域に広まっている楽器ですが、今回はカザフスタンのドンブラを取り上げます。
ドンブラは、イスラム教徒のトルコ系遊牧民族であるカザフ族に古くから伝わるリュート属の弦楽器です。ドンブラのドンは楽器が出す音、ブラはカザフ語で楽器の調律をするという意味です。
形は梨型で、全長約1m、重さ約500gです。木製で、胴体は表の平らな部分は松、裏の膨らんだ部分は白樺が使われています。弦は2本で、ナイロンを使いますが、昔は羊の腸でできた弦をを使用していました。2弦を4度または5度に調弦します。さおの部分には、フレットが付いています。フレットの数は地方によって違い、東部では7〜9フレット、西部では14〜17フレット
あります。ドンブラを弾く際は、その他の弦楽器と同様に、左手でドンブラを持ち、右手の親指と中指でかき鳴らしたり、一弦一弦はじいたり、時には胴を叩いて打楽器のように使用したりします。
音量は小さく、独奏、合奏、弾き語りに使用されています。軽快な旋律は、遊牧民らしく馬が大地を駆ける様子を表しています。
ドンブラは、12〜18世紀まで吟遊詩人が古くから伝わる抒情詩を弾き語るのに使用されていました。しかし20世紀初頭になると、カザフスタンを支配するようになったソビエト連邦の政策により、カザフの伝統は排除され、ドンブラも忘れられていきました。ところが20世紀後半になると、古い伝統を再興する運動が起き、ドンブラも復活しました。現在では、カザフスタンの切手のデザイ
ンに採用されるほど、国民のアイデンティーの一部となっています。

you tubeより
http://www.youtube.com/watch?v=pxsPchk8IOM

http://www.youtube.com/watch?v=n693W7rF59A&feature=PlayList&p=B13863048DBB83E7&index=0&playnext=1

●アイティムラティ・トレハリ
カザフ自治州イーニン出身のカザフ民族イーリー・カザフ自治州国立歌舞
(交響)楽団に17年間所属し、民族楽器を担当「カザフのヒバリ」といわれ、
豊かな声量とドンブラという二弦撥楽器の見事な奏法で人々を魅了します

●カイナル
ドンブラ演奏家。現在はカザフスタンのアフメット・ジュバノフ音楽学校に
在籍しドンブラ演奏を学んでいる。数々のドンブラの国際大会で受賞しており
将来を嘱望されている。小学生の時に両親と共に約7年日本に滞在し日本語も
堪能。父は美しい歌声とドンブラの演奏で日本でも人気のあるアイティムラ
ティ・トレハリ氏。

●高橋直己(ジェム)
http://yaplog.jp/jamlog-2005/



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